第21回文章リレー最優秀作品2009年06月15日 22時06分45秒

第35回「文章塾という踊り場♪」におけるお気に入り登録の結果、以下の作品を第21回文章リレー最優秀作品とします。

#R021-001 「ふりしきる桜のしたで」

最優秀作品に関与された皆様、以下のこの作品のコメント欄にて正体を明らかにして下さい。
#035-0016「ふりしきる桜のしたで」(文章塾のページ)

第21回文章リレー(最終回)作品リスト2009年06月01日 00時09分00秒

第21回の文章リレー(最終回)で完成した作品は、以下の3作品です。
(今回も、文章塾と同じお題でリレーを行いました)

#01「ふりしきる桜のしたで」
#02「別れ~旅立ち~結び目」
#03「菊とドラム」

先着2作品(#01と#02)を、第35回文章塾に投稿しました。講評は、コメントもしくは文章塾にてお願いいたします。

・スパムコメント対応のため、コメント公開は管理者の承認後となります。
・コメント時のペンネームは、リレーおよび文章塾のどちらのものを用いても構いませんが、リレー時のペンネームの正体は明かさないように、お願いいたします。

第21回文章リレー作品#03「菊とドラム」2009年06月01日 00時03分05秒

#R021-003 「菊とドラム」

 私の名前は優、女の子、19才。あとちょっとで誕生日を迎えちゃうけど、それまでは女の子。
 趣味はドラム。表向きはねっ。でも夜は違うのよ。今日も愛用のデザートイーグルのお手入れ、うふっ。これって結構、威力あるのよね。今夜は10代最後の狩りにでも行こうかしら。
「ゆ、優…?」
 その青年は、驚いた顔でこちらを見た。
「あら、タクじゃない、久しぶり」
「お、お前、生きていたのか…」

夜の暗黒街で、私はタクに出会った。
タクはまだ駆け出しのチンピラみたいだった。
「・・・・・・タク」
そう言うが早いか、タクが私に向かってピストルを構え、引き金を引いた。
火薬のにおいとともに、私の胸に焼けるような鈍い感覚がジワリと広がった。

「タクの弾丸が私の左の乳首に命中しちゃった・・・・・・ウフフ」
私は、タクの股間めがけてデザートイーグルをぶっ放した。

 時間は空間を射抜き、愛の事象が破壊という創造に明け渡した意思は、一瞬の矢を宇宙の炎に変えた。躁鬱する光は弾丸の飛影の舞を見せ、応化になる命はその風のごとく夢を撒き散らすのだった。

 永劫に続くかに見えた一瞬の苦しみが、反転するかのように微笑を齎した。
 それは、祈りに似た命が、錯綜する夢に愛を認めつつあったのだった。

「やだぁ、恥ずかしい」
 着物の胸をはだけて私は傷口を確認した。乳首が吹き飛んでオリハルコンがむき出しになっている。
「でもその報いは受けたわよねっ、タク」
 タクの体を中心にして、アスファルトに花開いた真っ赤な大輪の菊。
 そして私の着物にも一面に咲く小菊。
 花に埋もれたタクの顔はまるで微笑んでいるみたいだった。

 下駄の音がまるでドラムのように暗黒街に響いている。
 これで今日の狩りはおしまい。そして、あと数時間で私の10代も、おしまい。
 でもね、ほんとうはそうじゃないの。

 私の名前は優。あとちょっとでハタチ。
 でもほんとうはね、ずっと、ずーっと、16才。この先も永遠に、私は女の子。


(794文字)

アンナ・モイト(起)>仏陀インフル円卓(承)>宇宙のくしゃみ(転)>地下室のヒーロー(結)

第21回文章リレー作品#02「別れ~旅立ち~結び目」2009年06月01日 00時01分18秒

#R021-002 「別れ~旅立ち~結び目」

 私の名前は優、女の子、19才。あとちょっとで誕生日を迎えちゃうけど、それまでは女の子。
 趣味はドラム。表向きはねっ。でも夜は違うのよ。今日も愛用のデザートイーグルのお手入れ、うふっ。これって結構、威力あるのよね。今夜は10代最後の狩りにでも行こうかしら。
「ゆ、優…?」
 その青年は、驚いた顔でこちらを見た。
「あら、タクじゃない、久しぶり」
「お、お前、生きていたのか…」

夜の暗黒街で、私はタクに出会った。
タクはまだ駆け出しのチンピラみたいだった。
「・・・・・・タク」
そう言うが早いか、タクが私に向かってピストルを構え、引き金を引いた。
火薬のにおいとともに、私の胸に焼けるような鈍い感覚がジワリと広がった。

「タクの弾丸が私の左の乳首に命中しちゃった・・・・・・ウフフ」
私は、タクの股間めがけてデザートイーグルをぶっ放した。

 時間は空間を射抜き、愛の事象が破壊という創造に明け渡した意思は、一瞬の矢を宇宙の炎に変えた。躁鬱する光は弾丸の飛影の舞を見せ、応化になる命はその風のごとく夢を撒き散らすのだった。

 永劫に続くかに見えた一瞬の苦しみが、反転するかのように微笑を齎した。
 それは、祈りに似た命が、錯綜する夢に愛を認めつつあったのだった。

『コイーン!』

――はっ、跳ね返した!
 信じられない。タクは弾丸を受け付けなかった。
「女の子がそんなん振り回すのは、似合わな、い」
 カクン。
 タクの身体が腰から2つに綺麗に折れ曲がり、そのまま顔面から地面に突っ伏した。
「タク!」
 私はタクに駆け寄り、無様なタクの姿を写メすると、介抱した。
 心臓マッサージ、人工呼吸……思い付く全ての応急処置を施したが、タクの意識は戻らない。
 仕方ないので199に携帯で通報すると、Tシャツの裾を引き伸ばしてパタパタとタクの顔を扇いだ。

 確かにタクの弾丸に私は感じるものがあった。
 私の弾には何が……?

 私は呟く。
――生きていたらする事は?
「唯1つ!」
 今の声は……


(800文字)

アンナ・モイト(起)>仏陀インフル円卓(承)>宇宙のくしゃみ(転)>デイリカット(結)

第21回文章リレー作品#01「ふりしきる桜のしたで」2009年06月01日 00時00分26秒

#R021-001 「ふりしきる桜のしたで」

 四十年も前になるだろう、一人の田舎者が青雲の志と期待を胸に秘めて東京に人生の旅立ちをしたのはつい此の前の様だ。始めて見る大都会其の規模の大きさと素晴らしい建築物には圧倒される。嬉しい!私の胸ははち切れんばかりに膨らんで、何か良い事が起きそうで高鳴るのを覚える。当時クラス中大学に進学する者は二名ほどで、殆ど全て就職していた。私も例にもれず、工業高校機械科専攻一端のエンジニアだと自負していたのである。
 私のクラスでも進学した者は二名だけだった。一人は私、そしてもう一人は背の高い美青年で名を匠と言った。偶然にも二人は同じ大学に合格した。匠と私は夜汽車に揺られ朝霧の漂う上野駅に降り立つ。坂を上るとそこは桜で満開だった。なんと美しい風景!しかし綺麗なものは桜だけではなかった。いや、やはり美しきは桜と言うべきだろうか。丘には一人の女性がたたずんでいた。それが私達と桜との出会いだった。

「匠くん負けないでっ!!!」
 4年後、匠は武道館でライバルとの決勝戦を演じていた。
 応援席最前列には、私と、桜の姿があった。
 私は匠の親友であり、桜は恋人であった。
 武道館での決勝戦、それは死闘だった。
 こんなに激しく、熱く、火の出るような試合を私は見たことがない。
 匠の熱い魂と、それに負けんとする男との、気迫のぶつかり合い。
 熱気で武道館内に濃霧が発生したかと思わせた。

 数ヶ月前、私は大学を卒業した。
 しかし、この3人には卒業なんてものは無かった。

 いや、そう思っていたのは私だけだ。

 別れの言葉は記憶にはない。風が強かった。桜並木がごうごうと枝を振り、花びらが渦を巻いた。あの日私は、恋人と親友を同時に失ったのだった。
 年月は全てを押し流した。それでもここに立つと思い出さずにはいられない、もう還らない時を。若かった我々を。
「おじいちゃーん」
 満開の桜の下、孫が手を振る。今行くよと踏み出した足先に、薄桃色の花びらがはらはらと舞い降りた。


(800文字)

ukihaji-12(起)>アンナ・モイト(承)>デイリカット(転)>サイアム(結)

第21回文章リレー「結」の募集2009年05月28日 21時16分37秒

第21回文章リレー「結」の文章を、募集します。
(今回の「結」は、先着2作品を第35回文章塾に投稿し、
そのお気に入り登録の結果で最優秀作品を決定する予定です)


「起」の文章も、引き続き募集しています。
「承」の文章も、引き続き募集しています。
「転」の文章も、引き続き募集しています。
(更新予定:5/31深夜、更新履歴:5/31夜、5/30夜)

参加される方は、以下の順序で「結」の文章をお書き下さい。
(タイトルを付けるのを忘れずに!)
1)以下の「転」の文章から、気に入ったものをお選び下さい
「転」の文章は、更新の時に追加されることがありますので、ご注意下さい。
2)選んだ「転」の文章をコピーして、この記事のコメント欄にペーストします
3)ペーストした「転」の文章に続けて、「結」のリレー文章をお書き下さい
4)完成した文章の冒頭に、タイトルを付けて下さい

文字数や禁止事項などの細かいルールは、記事の最後に記してあります。


「転」の文章(敬称略、投稿順)

#R021-301 アンナ・モイト>仏陀インフル円卓>宇宙のくしゃみルート

 私の名前は優、女の子、19才。あとちょっとで誕生日を迎えちゃうけど、それまでは女の子。
 趣味はドラム。表向きはねっ。でも夜は違うのよ。今日も愛用のデザートイーグルのお手入れ、うふっ。これって結構、威力あるのよね。今夜は10代最後の狩りにでも行こうかしら。

「ゆ、優…?」
 その青年は、驚いた顔でこちらを見た。
「あら、タクじゃない、久しぶり」
「お、お前、生きていたのか…」

夜の暗黒街で、私はタクに出会った。
タクはまだ駆け出しのチンピラみたいだった。
「・・・・・・タク」
そう言うが早いか、タクが私に向かってピストルを構え、引き金を引いた。
火薬のにおいとともに、私の胸に焼けるような鈍い感覚がジワリと広がった。

「タクの弾丸が私の左の乳首に命中しちゃった・・・・・・ウフフ」
私は、タクの股間めがけてデザートイーグルをぶっ放した。

 時間は空間を射抜き、愛の事象が破壊という創造に明け渡した意思は、一瞬の矢を宇宙の炎に変えた。躁鬱する光は弾丸の飛影の舞を見せ、応化になる命はその風のごとく夢を撒き散らすのだった。

 永劫に続くかに見えた一瞬の苦しみが、反転するかのように微笑を齎した。
 それは、祈りに似た命が、錯綜する夢に愛を認めつつあったのだった。


#R021-302 ukihaji-12>アンナ・モイト>宇宙のくしゃみルート

 四十年も前になるだろう、一人の田舎者が青雲の志と期待を胸に秘めて東京に人生の旅立ちをしたのはつい此の前の様だ。始めて見る大都会其の規模の大きさと素晴らしい建築物には圧倒される。嬉しい!私の胸ははち切れんばかりに膨らんで、何か良い事が起きそうで高鳴るのを覚える。当時クラス中大学に進学する者は二名ほどで、殆ど全て就職していた。私も例にもれず、工業高校機械科専攻一端のエンジニアだと自負していたのである。
 私のクラスでも進学した者は二名だけだった。一人は私、そしてもう一人は背の高い美青年で名を匠と言った。偶然にも二人は同じ大学に合格した。匠と私は夜汽車に揺られ朝霧の漂う上野駅に降り立つ。坂を上るとそこは桜で満開だった。なんと美しい風景!しかし綺麗なものは桜だけではなかった。いや、やはり美しきは桜と言うべきだろうか。丘には一人の女性がたたずんでいた。それが私達と桜との出会いだった。

 人生の全ては出会いである。いまここに、過去と未来を延べて余すところがない。見やる夢はあなたへと目指し、振り返る。出来事の奇跡と軌跡は、心の内に、いや内からの呼びかけである。

 別れはいつもある。出会いと同じ数で。

 愛の場はあの特定の処にある。それ以外では手に入らない。その場所こそあなたであり、あなたの時間である。
 私は歌う。いや歌わされるのだ、愛に。
 思い出の数々に癒されるのは、いまここにあなたの愛があるからなのだ。


#R021-303 ukihaji-12>アンナ・モイト>デイリカットルート

 四十年も前になるだろう、一人の田舎者が青雲の志と期待を胸に秘めて東京に人生の旅立ちをしたのはつい此の前の様だ。始めて見る大都会其の規模の大きさと素晴らしい建築物には圧倒される。嬉しい!私の胸ははち切れんばかりに膨らんで、何か良い事が起きそうで高鳴るのを覚える。当時クラス中大学に進学する者は二名ほどで、殆ど全て就職していた。私も例にもれず、工業高校機械科専攻一端のエンジニアだと自負していたのである。
 私のクラスでも進学した者は二名だけだった。一人は私、そしてもう一人は背の高い美青年で名を匠と言った。偶然にも二人は同じ大学に合格した。匠と私は夜汽車に揺られ朝霧の漂う上野駅に降り立つ。坂を上るとそこは桜で満開だった。なんと美しい風景!しかし綺麗なものは桜だけではなかった。いや、やはり美しきは桜と言うべきだろうか。丘には一人の女性がたたずんでいた。それが私達と桜との出会いだった。

「匠くん負けないでっ!!!」
 4年後、匠は武道館でライバルとの決勝戦を演じていた。
 応援席最前列には、私と、桜の姿があった。
 私は匠の親友であり、桜は恋人であった。
 武道館での決勝戦、それは死闘だった。
 こんなに激しく、熱く、火の出るような試合を私は見たことがない。
 匠の熱い魂と、それに負けんとする男との、気迫のぶつかり合い。
 熱気で武道館内に濃霧が発生したかと思わせた。

 数ヶ月前、私は大学を卒業した。
 しかし、この3人には卒業なんてものは無かった。


#R021-304 デイリカット>アンナ・モイト>サイアムルート(追加:5/31)

「乱視は太く見えんだよ!」
 そうだろうか。彼の事が太っちょに見えるのは、私の目のせいなのだろうか。
 色々訳があって私はコンタクトをしない。
 眼鏡はブスに見えるからしない。
 私は乱視なのである。おまけに遠視。遠視用眼鏡をした時の、人の顔をご覧になったことがあるだろうか。
「はいはい」
 私は彼の苛立ちを適当にいなした。
「話聞いてんのかよっ」
「聞いてないわよ。悪い?」
 私は即座に居直った。そんなあたしがすきだ。
「いつまでもそんな男勝りじゃダメだぜ。今度職場が変わって、一からのスタートなんだろ?」
「うん…」
 すっかり忘れてた。会社が不況で、来月から子会社へ配置換えになるんだ。
「イメチェンしようぜ」
「えっ、イメチェン?」
「眼鏡買ってやるよ」
「私が眼鏡嫌いなの知ってんだろ、このボケ!」
 なんかやけに優しいと思ったら、やっぱり太っちょだよコイツは。
「おいおい最後まで聞けよ。アラレちゃんだよ、アラレメガネ。今流行の」
「はあ?」
「しーらないの?」
 何このデブ、超感じ悪い。私はふくれっ面で頷いた。
「アラレメガネってのはね」

 目覚ましが鳴った。今日から新しい職場だ。顔を洗って朝食をすませ、ソッコーで着替えと化粧。さあ出発。
 あ、いっけない。
 鏡の前の二枚のチップを、人差し指にのせて左右のこめかみにつけた。
 まるで生活に疲れた主婦。だけどそれは見る間にすーっと皮膚に吸い込まれていった。
 何回見ても不思議、アラレメガネ装着って。



ルール詳細

☆期間:リレーが終了するまで(先着2作品を文章塾に投稿する予定です)
★回数:1人1回
★文字数:150~200文字程度
(全体で800字以内。800字を超えると失格です)
☆禁止:自分が参加したリレーには、2度以上参加できません。

その他
・「結」だけの参加も、歓迎いたします。「結」を投稿された後、「起」、「承」、「転」を投稿していただいても構いません。

第21回文章リレー「転」の募集2009年05月25日 20時27分13秒

第21回文章リレー「転」の文章を、募集します。
(今回の「転」も、ルール内であればいくつでも投稿することができます。
ただし投稿しすぎると、「結」に参加できなくなるので、お気をつけ下さい)


「起」の文章も、引き続き募集しています。
「承」の文章も、引き続き募集しています。
(更新予定:5/31夜、5/30夜、更新履歴:5/29夜、5/28夜)

参加される方は、以下の順序で「転」の文章をお書き下さい。
1)以下の「承」の文章から、気に入ったものをお選び下さい
「承」の文章は、更新の時に追加されることがありますので、ご注意下さい。
2)選んだ「承」の文章をコピーして、この記事のコメント欄にペーストします
3)ペーストした「承」の文章に続けて、「転」のリレー文章をお書き下さい

文字数や禁止事項などの細かいルールは、記事の最後に記してあります。


「承」の文章(敬称略、投稿順)

#R021-201 アンナ・モイト>仏陀インフル円卓ルート

 私の名前は優、女の子、19才。あとちょっとで誕生日を迎えちゃうけど、それまでは女の子。
 趣味はドラム。表向きはねっ。でも夜は違うのよ。今日も愛用のデザートイーグルのお手入れ、うふっ。これって結構、威力あるのよね。今夜は10代最後の狩りにでも行こうかしら。

「ゆ、優…?」
 その青年は、驚いた顔でこちらを見た。
「あら、タクじゃない、久しぶり」
「お、お前、生きていたのか…」

夜の暗黒街で、私はタクに出会った。
タクはまだ駆け出しのチンピラみたいだった。
「・・・・・・タク」
そう言うが早いか、タクが私に向かってピストルを構え、引き金を引いた。
火薬のにおいとともに、私の胸に焼けるような鈍い感覚がジワリと広がった。

「タクの弾丸が私の左の乳首に命中しちゃった・・・・・・ウフフ」
私は、タクの股間めがけてデザートイーグルをぶっ放した。


#R021-202 ukihaji-12>アンナ・モイトルート

 四十年も前になるだろう、一人の田舎者が青雲の志と期待を胸に秘めて東京に人生の旅立ちをしたのはつい此の前の様だ。始めて見る大都会其の規模の大きさと素晴らしい建築物には圧倒される。嬉しい!私の胸ははち切れんばかりに膨らんで、何か良い事が起きそうで高鳴るのを覚える。当時クラス中大学に進学する者は二名ほどで、殆ど全て就職していた。私も例にもれず、工業高校機械科専攻一端のエンジニアだと自負していたのである。
 私のクラスでも進学した者は二名だけだった。一人は私、そしてもう一人は背の高い美青年で名を匠と言った。偶然にも二人は同じ大学に合格した。匠と私は夜汽車に揺られ朝霧の漂う上野駅に降り立つ。坂を上るとそこは桜で満開だった。なんと美しい風景!しかし綺麗なものは桜だけではなかった。いや、やはり美しきは桜と言うべきだろうか。丘には一人の女性がたたずんでいた。それが私達と桜との出会いだった。


#R018-203 宇宙のくしゃみ>アンナ・モイトルート

 悠久なる夢の灯火は妖しく揺らぎ、涙に映る魂の悲しみを湛えて、永遠からきた紋章を取り次ぐ。ひとときには優しく、まみえる時間を過去から救おうとするが、いつものようにそれは儚かった。
 いのちの引き写す星空に天駆ける座は、遠くへと飛翔し、温かな夢の跡を解き放つ愛は、掌に惑っていた。
 癒しの後、赦しの大いなる技が愛を呼んだのだった。
 
「愛、一緒に都会に行こう」
「うれしいわ。でもダメなの」
 そう言って愛は、掌の紋章を翔太に見せた。愛の家では、生まれてくる女児が十七歳になると掌にこの紋章が浮き上がるという。星座にも似た美しい紋章だが、持ち主が村を離れると強い痛みを与えるのだ。
「この紋章から解放される方法は何か無いのか?」
「一つだけあるわ。でも難しい技が必要なの」
「僕にできることなら何でもする!」
「でもきっとあなたには無理。それはね、


#R018-204 アンナ・モイト>デイリカットルート(追加5/28)

 私の名前は優、女の子、19才。あとちょっとで誕生日を迎えちゃうけど、それまでは女の子。
 趣味はドラム。表向きはねっ。でも夜は違うのよ。今日も愛用のデザートイーグルのお手入れ、うふっ。これって結構、威力あるのよね。今夜は10代最後の狩りにでも行こうかしら。

「ゆ、優…?」
 その青年は、驚いた顔でこちらを見た。
「あら、タクじゃない、久しぶり」
「お、お前、生きていたのか…」
「お言葉ですわね。私は不死の身体を持つ女の子。あんなことじゃあ死ななくってよ!」
「じゃあ今、殺してやるっ!!!」
タクはダガーナイフを構えるやいなや、優に突進してきた。
――っっっどーーーん
タクは優の目の前で倒れていた。頭から血を流し、枯葉の敷き詰められた地面の上にうつ伏せている。
「あいたたた……構える暇無しで撃ったから、痛めちゃったじゃないの」
――ピーポーピーポー……
「よろぴく~」
 救護カーがタクを治療し、安全な場所まで連れて行ってくれる。


#R018-205 デイリカット>アンナ・モイトルート(追加5/29)

「乱視は太く見えんだよ!」
 そうだろうか。彼の事が太っちょに見えるのは、私の目のせいなのだろうか。
 色々訳があって私はコンタクトをしない。
 眼鏡はブスに見えるからしない。
 私は乱視なのである。おまけに遠視。遠視用眼鏡をした時の、人の顔をご覧になったことがあるだろうか。
「はいはい」
 私は彼の苛立ちを適当にいなした。
「話聞いてんのかよっ」
「聞いてないわよ。悪い?」
 私は即座に居直った。そんなあたしがすきだ。
「いつまでもそんな男勝りじゃダメだぜ。今度職場が変わって、一からのスタートなんだろ?」
「うん…」
 すっかり忘れてた。会社が不況で、来月から子会社へ配置換えになるんだ。
「イメチェンしようぜ」
「えっ、イメチェン?」
「眼鏡買ってやるよ」
「私が眼鏡嫌いなの知ってんだろ、このボケ!」
 なんかやけに優しいと思ったら、やっぱり太っちょだよコイツは。
「おいおい最後まで聞けよ。アラレちゃんだよ、アラレメガネ。今流行の」



ルール詳細

☆期間:リレーが終了するまで(ただし先着10作品)
☆回数:何作品でも投稿可能(ただし自分が書いた「起」や「承」に続けてはいけません)
☆文字数:150~200文字程度
☆禁止:自分が参加したリレーには、2度以上参加できません。

その他
・「転」だけの参加も、歓迎いたします。「転」を投稿された後、「起」や「承」を投稿していただいても構いません。

第21回文章リレー「承」の募集2009年05月23日 21時40分59秒

第21回文章リレー「承」の文章を、募集します。
(今回も「承」は、ルール内であればいくつでも投稿することができます。
ただし投稿しすぎると、「転」や「結」に参加できなくなるので、お気をつけ下さい)


「起」の文章も、引き続き募集しています。
(更新予定:5/31夜、5/30夜、更新履歴:5/28夜)

参加される方は、以下の順序で「承」の文章をお書き下さい。
1)以下の「起」の文章から、気に入ったものをお選び下さい
「起」の文章は、更新の時に追加されることがありますので、ご注意下さい。
2)選んだ「起」の文章をコピーして、この記事のコメント欄にペーストします
3)ペーストした「起」の文章に続けて、「承」のリレー文章をお書き下さい

文字数や禁止事項などの細かいルールは、記事の最後に記してあります。


「起」の文章(敬称略、投稿順)

#R021-101 アンナ・モイトルート

 私の名前は優、女の子、19才。あとちょっとで誕生日を迎えちゃうけど、それまでは女の子。
 趣味はドラム。表向きはねっ。でも夜は違うのよ。今日も愛用のデザートイーグルのお手入れ、うふっ。これって結構、威力あるのよね。今夜は10代最後の狩りにでも行こうかしら。

「ゆ、優…?」
 その青年は、驚いた顔でこちらを見た。
「あら、タクじゃない、久しぶり」
「お、お前、生きていたのか…」


#R021-102 ukihaji-12ルート

 四十年も前になるだろう、一人の田舎者が青雲の志と期待を胸に秘めて東京に人生の旅立ちをしたのはつい此の前の様だ。始めて見る大都会其の規模の大きさと素晴らしい建築物には圧倒される。嬉しい!私の胸ははち切れんばかりに膨らんで、何か良い事が起きそうで高鳴るのを覚える。当時クラス中大学に進学する者は二名ほどで、殆ど全て就職していた。私も例にもれず、工業高校機械科専攻一端のエンジニアだと自負していたのである。


#R021-103 宇宙のくしゃみルート

 悠久なる夢の灯火は妖しく揺らぎ、涙に映る魂の悲しみを湛えて、永遠からきた紋章を取り次ぐ。ひとときには優しく、まみえる時間を過去から救おうとするが、いつものようにそれは儚かった。
 いのちの引き写す星空に天駆ける座は、遠くへと飛翔し、温かな夢の跡を解き放つ愛は、掌に惑っていた。
 癒しの後、赦しの大いなる技が愛を呼んだのだった。


#R021-104 デイリカットルート(追加5/28)

「乱視は太く見えんだよ!」
 そうだろうか。彼の事が太っちょに見えるのは、私の目のせいなのだろうか。
 色々訳があって私はコンタクトをしない。
 眼鏡はブスに見えるからしない。
 私は乱視なのである。おまけに遠視。遠視用眼鏡をした時の、人の顔をご覧になったことがあるだろうか。
「はいはい」
 私は彼の苛立ちを適当にいなした。
「話聞いてんのかよっ」
「聞いてないわよ。悪い?」
 私は即座に居直った。そんなあたしがすきだ。



ルール詳細

☆期間:リレーが終了するまで(ただし先着10作品)
★回数:何作品でも投稿可能(ただし自分が書いた「起」に続けてはいけません)
☆文字数:150~200文字程度
☆禁止:自分が参加したリレーには、2度以上参加できません。

その他
・「承」だけの参加も、歓迎いたします。「承」を投稿された後、「起」を投稿していただいても構いません。

第21回文章リレー「起」の募集2009年05月05日 20時44分20秒

第21回文章リレーの「起」の文章を募集します。
(今回も、先着10作品です)

参加される方は、以下の要領で、この記事のコメント欄に「起」のリレー文章をお書き下さい。
「起」に参加しない方でも、「承」以降のリレーに参加することができます。

★お題:「旅立ち」
(必ずしも「起」がお題に合っている必要はありませんが、最終的に完成したリレー文章はお題に合致している必要があります)

☆期間:リレー終了時もしくは10作品目が投稿されるまで
 (2~3日ごとに投稿状況をチェックします。チェック時に「起」が投稿されていれば、「承」のリレーを開始、もしくは「承」の募集記事への「起」の文章の追加を行います)

☆回数:1人1回
☆文字数:150~200文字程度
☆ペンネーム:文章塾とは異なるペンネーム(第21回中は同一のもの)を用いて下さい。
正体を明かしていないペンネームであれば、前回までのリレーに用いたペンネームでも構いません。なお、第21回のリレー中は、同一のペンネームを用いて下さい。

第21回文章リレー(最終回)の方法2009年05月04日 21時25分11秒

今回で文章リレーは最終回です。今回も、「早いもの勝ちリレー」を行います。
「起」「承」「転」「結」のすべてがそろった先着2作品を、第35回文章塾に投稿します。
開始は、5月5日(日)の夜を予定しています。


★お題は「旅立ち」です。

★リレーは、「起」「承」「転」「結」の順で行います。
2~3日ごとに投稿状況をチェックし、作品が投稿され次第、次のリレーを募集します。
(チェック時に「起」が投稿されていた場合、すぐに「承」のリレーを開始します。
ただし、「承」のリレーが開始した後も、引き続き「起」を募集し続けます。
同様に、「転」のリレーの開始後も「起」と「承」を、「結」のリレーの開始後も、「起」「承」「転」を同時に募集します)


☆いつでも参加できます。
・参加者は、文章塾とは異なるペンネームを用いてリレー文章をお書き下さい。
・ペンネームは、結転承起で同一のものを用いて下さい。
・参加は、「起」と「結」は一人一回のみ、「承」と「転」はいくつでも可といたします。

☆リレー文章の字数は、一人150~200文字程度とします。
ただし、完成時に800字を超えたものは失格といたします

☆自分が参加したリレーには、二度以上参加することはできません。
二度以上参加された場合、申し訳ありませんがそのリレー文章はカウントいたしません。

☆講評&投票について
・今回も、講評&投票は行いません。
・「起」「承」「転」「結」がすべてそろった先着2作品を、文章塾に投稿します。


☆リレーで用いたペンネームの正体は、最後まで明かさないようにお願いいたします。
文章塾へ投稿した2作品のうち、お気に入り登録結果(発表時)のよい作品を最優秀作品とします。その際、最優秀作品に関与された方は、正体を明かしていただきます。同点の場合は、最優秀作品は決めず、作者もうやむやになります。また、1作品しか投稿できなかった場合でも、作者はうやむやになります。

(今回は、第11回と全く同じ方法で行います)